ジャッキー・チェン作品の中で、1位2位を争う超人気シリーズ「ポリス・ストーリー」。
その記念すべき第1作品目!
ハリウッド進出作品である「バトルクリーク・ブロー(1980)」、「プロテクター(1985)」のやや不発感を、今作で払拭している。
またジャッキー・チェン自身が、「ベスト映画の1本」に選んでいる作品でもあります。
とまぁ前置きはここらへんで、いってみよ〜〜。
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」はどんな作品?
監督・主演・脚本・主題歌・アクション・武術指導を「ジャッキー・チェン」が担当。
「1人で何個の役職つくんだよ」と思うかもですが、後に「ライジング・ドラゴン(2012)」で1人「合計15の役職」を担当し、ギネス記録になっています。
出演者には、「ポリス・ストーリー」シリーズ4作品全てに出演する「トン・ピョウ」。
恋人役に、「ポリス・ストーリー」シリーズや「ツイン・ドラゴン(1992)」などでジャッキー・チェンと共演している「マギー・チャン」。
ジャッキー・チェンとジミー・ウォングの共演作「ドラゴン特攻隊(1982)」に出演していた「ブリジット・リン」などなど。
また「プロジェクトA(1983)」より公式に組織された、ジャッキー・チェンのスタントチーム「成龍班」のメンバーが数多く出演。
序盤に出てくる赤いシャツの男「ベニー・ライ」も成龍班のメンバーで、「ポリス・ストーリー/九龍の眼(1992)」で聴覚障害の男を演じている。通称「アパ男」。
スタッフ・基本情報
監督 | ジャッキー・チェン |
脚本 | ジャッキー・チェン エドワード・タン |
製作 | レナード・K・C・ホー ウィリー・チェン |
製作国 | イギリス領香港 |
日本公開日 | 1985年12月14日 |
上映時間 | 105分 |
ジャンル | アクション/コメディ |
次作 | 「ポリス・ストーリー2/九龍の眼(1988)」 「ポリス・ストーリー3(1992)」 「ファイナル・プロジェクト(1996)」 |
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」サブスク配信状況 7社
動画配信サービス | 配信状況 |
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U-NEXT | ◯ |
Hulu | ◯ |
Netflix | ✕ |
Amazonプライムビデオ | ○ |
Disney+ | ✕ |
DMM TV | ✕ |
【TSUTAYA DISCAS】 | ○ |
配信状況は変更の恐れがあります。各サイトで確認をおすすめします!
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」主な登場人物
ケビン・チェン…ジャッキー・チェン
香港警察の刑事。メイの恋人。
正義感が強く、犯人逮捕のためなら、かなりの無茶をする。
クウの秘書をしていた、警察側の重要な証人、セリーナの護衛に就く。
セリーナ…ブリジット・リン
麻薬組織のボス、トム・クウの秘書を4年務めていた。
クウ逮捕への証拠が不十分なため、警察側は、彼女を重要な証人として出廷を命じる。
チョウ警部…トン・ピョウ
香港警察の警部で、チェンの上司。
チェンのことは、一目置いており、信頼している。
署長の前では、ペコペコし、部下の前では、少しお調子者の人物。
署長…ラム・コーホン
香港警察の署長。チョウ警部、チェンの上司。
規律に厳しく、ルールを守れない人には叱責する。
チェンに殺人容疑がかけられるときも、規律を守り、チェンを逮捕しようとする。
メイ…マギー・チャン
チェンの恋人。
セリーナの護衛で、ともに帰宅してきたチェンの浮気を疑い、誕生日のサプライズで用意したケーキを顔面に放る。
警察官であるチェンの身を心配する。
トム・クウ…チュウ・ヤン
麻薬組織のボス。表向きは実業家。
チェンに逮捕されたことに、恨みを持っており、仕返しを企む。
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」あらすじ
ジャッキー・チェンが監督、脚本、武術指導、主演、主題歌歌唱を兼ねた代表作の1本で、1985年に発表した人気ポリス・アクション・シリーズの第1弾。現代アクションの集大成を目指し、何台もの車がバラック集落を破壊しながら急勾配を駆け降りるカー・アクションや二階建てバスを使ったアクション、デパート最上階からの落下スタントなど、驚きに満ちた見せ場の連続で、その後の“ジャッキー映画”の方向性を決定づけた。第5回香港電影金像奨で最優秀作品賞と最優秀武術指導賞を受賞。3本の正式な続編と1本のスピンオフ作品が製作された。香港国際警察のチェン刑事は、大規模な麻薬密輸を行うシンジケート”チャナ・ルート”のボス、チュウ・トウの逮捕と組織の壊滅を目指し、日夜捜査を続けていた。捜査チームは麻薬取引の情報を入手し、チェンはチュウ・トウの美人秘書サリーナの監視を命じられる。逃走を図った一味をチェンは執拗に追跡、何とか逮捕にこぎつけた。警察はサリーナに証人として裁判への出廷を依頼するが、組織はサリーナの口封じを図る。チェンはサリーナを救うが、チュウ・トウは証拠不十分で釈放されてしまう。さらに、組織は警察の内通者を殺害し、チェン刑事にその容疑を着せるのだった…。
「Filmarks」より
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」感想
以降、ややネタバレを含む感想になります。
最高だな。本当に好きな作品。多くのハリウッド俳優から高評価を受けている作品。
作品のアクションオマージュも多い。
序盤のスラム街を車で突っ切るシーンは、「バッドボーイズ2 バッド(2003)」でマイケル・ベイ監督によってオマージュ。
シルベスター・スタローン主演「デッドフォール(1989)」でも本作のバスを急停車させるシーンを丸々オマージュされている。
また今作は、大きなアクションに目が行きがちだけど、細かいアクションもエグいんだよね。
「崖の駆け下り」とか「フェンス(玄関?)の乗り越え」とか、「エスカレーターへの飛び降りとか」簡単にやってるけど、まじで凄すぎだと思う。
また今作を観たら絶対に、ドキュメンタリー作品の「ジャッキー・チェン マイ・スタント(1999)」も合わせて観ていただきたい!「ポリス・ストーリー」や「WHO AM I?」のアクションの裏舞台が観られる!
非常におもしろいので、ぜひ観てみてねー!
とまぁここからは「見どころ感想」3つ紹介していきます!
ジャッキー・チェンのコメディ!
序盤から中盤にかけて、笑える箇所が多い!
ここでは2つだけ紹介します!まずは1つ目は「顔面ケーキ」。
クウ逮捕へ、重要な証人となる「セリーナの護衛」をすることになったチェンは、なんとか彼女を説得し、家に連れ帰ることに成功する。
しかしその日は、チェンの誕生日。恋人のメイがチェンの家で待ち、サプライズケーキを用意していた。
そこへ薄着のセリーナが一緒に帰宅したもんだから、メイは浮気を疑い無言で激怒。
持っていたケーキの蝋燭を吹き消し、チェンの顔面に放り投げる。チェンはクリームまみれに…。
その後、同僚からも顔面ケーキを食らうことになり、なんとも言えない誕生日を迎える。
2つ目、偽装がセリーナにバレ、裁判はめちゃくちゃに…。
チェンを厄介者とし、護衛をさせないセリーナ。
そこでチェンは、同僚にセリーナを襲わせ、危険であることを信じさせる。
そして自宅に向かう道中、クウ逮捕の証言を録音することに成功せする。
しかし自宅に着くと、部屋に飾ってあった写真に襲ってきた男の写真が…。
チェンの企みがバレてしまい、翌朝、目覚まし時計に細工をし、セリーナは逃亡する。
寝坊をしたチェンは大慌てで録音したテープを持ち、法廷に向かう。
セリーナには逃げられたため、テープで証拠を提出する。しかしここでもセリーナの細工が。
テープは撮り直され「なんてことない会話」が、セリーナの見事な話術でなんとも「いやらしい会話」になっていた。チェンは法廷で恥をさらすことになる。
女性陣のアクションが素晴らしい!
セリーナ役「ブリジット・リン」とメイ役の「マギー・チャン」のアクションにも注目!
今作では、特にブリジット・リンがエグいので、まずはマギー・チャンから。
マギー・チャンは原チャリがかなり印象的。このシーン知っている人結構いると思う。
チェンの言いたい放題に激怒し、原チャリで去ろうとするときのアクション。
メイがアクセルを回したとき、チェンが彼女のカバンを掴む。
その瞬間メイは引っ張られ、原チャリだけが出発。メイは地面に落ち、尻もちをつく。
めちゃくちゃ痛そうなの。普通に怖いでしょ(笑)。ジャッキーへの信頼がないと出来ないと思う。
続いて、セリーナ役のブリジット・リンのアクション。
彼女はラスト、デパートでのアクションで、超体を張ってる!
セリーナはチェンから逃げ出し、クウのもとへ帰るが、彼に命を狙われていることを知る。
彼女は、クウ逮捕に協力することを決め、彼の顧客リストを盗み出した。
しかし逃げる最中に再び、手下に見つかってしまい追われてしまう。
そこへチェンが助けに来て、壮大なバトルが繰り広げられる。
本作では、飴細工のガラスは使用せず、「本物のガラス」が使われています。
その本物のガラスにセリーナは、投げ飛ばされて、豪快に突き破る。
また別のシーンでは、テーブルに叩き落されるなど、見事なアクションを披露している。
いや本当にすごいね!
NGシーンで、ブリジット・リンにアクション指導をしているジャッキー・チェンの姿があり、本当にやってるんだと思った(笑)。
ラスト、最強アクション!
デパートでのアクションは、まじで圧巻!
先述(女性陣のアクション…)の通り、セリーナがクウの顧客リストを盗み、麻薬取引の証拠を手に入れる。
チェンはクウの手下たちに追われる彼女を、ボロボロになりながらも助ける。
人数的に厳しいバトルが繰り広げられる。
チェンは1人でおよそ十数人と戦い、デパート内にあるものを利用しながら、蹴散らしていく。
しかし、奮闘もむなしく顧客リストがクウの手に渡ってしまう。
このとき、チェンはデパートの最上階。クウはリストを手にし、1階にいた。
普通に降りては間に合わないため、チェンが取った行動は、最上階から繋がる「ポール」で1階まで降りること。
チェンはフェンスに登り、「やぁ!!!」と雄叫びを上げ、ポールにしがみつき急降下していく。
その間シャンデリアなどがあり、電気が弾き割れる。
見事に1階まで落ち、クウを捕まえることに成功する…。
もうこれは「映画界に残る伝説」。
ジャッキー・チェンも何度も何度もためらったアクションであり、自らが選ぶ「ベストアクションの1つ」にも選んでいる。
しかし見事なアクションだが、その代償も大きく、「骨盤脱臼」「手の重度の火傷」「ガラスによる切り傷」などなど多くの怪我を負った。
また衝撃なのが、この怪我の中、落ちたあとも演技を続けるとこ。半端ない。
ちなみにこのシーンではじめて使われた撮影法が「リピーター法」。
何個ものカメラを使い、いろいろな角度から撮影し、それを繰り返し再生する撮影法。
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」まとめ
「☆5/☆5」。満点!神映画!何回観たかわからん。
シリーズ通して最高だし、かっこいいね!
アクション、ファイトシーン、コメディ、全てにおいてジャッキー・チェンらしさが全開。
是非観てもらいたい1作!
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