MLB(メジャーリーグベースボール)やNPB(日本プロ野球)では、偉大な成績を残した選手の背番号は、本人しか付けられない欠番となることがあります。
そんななかメジャーリーグで「全球団永久欠番」という偉業を成し遂げた人物がいます。
それは、ブルックリン・ドジャース(現/ロサンゼルス・ドジャース)に所属した「ジャッキー・ロビンソン」です。
彼の付けた「42番」は、MLBで唯一、全球団永久欠番になっています。
そんなジャッキー・ロビンソンの実話を元に作られた今作「42 〜世界を変えた男〜」を紹介していきまーす!
とまぁ前置きはここらへんで、いってみよ〜〜。
「42 〜世界を変えた男〜」はどんな作品?
監督は、脚本家として主に活躍する「ブライアン・ヘルゲランド」。主な脚本作品は、ケヴィン・スペイシー主演「L.A.コンフィデンシャル(1997)」やショーン・ペン主演「ミスティック・リバー(2003)」。
脚本は、監督同様「ブライアン・ヘルゲランド」。
主演は、大腸がんのため43歳の若さでこの世を去った「チャドウィック・ボーズマン」。
代表作は、ティ・チャラ/ブラックパンサー役の「アベンジャーズ」シリーズなど。
出演には、「スター・ウォーズ」シリーズや「インディ・ジョーンズ」シリーズなど数多くのヒット作品に出演する「ハリソン・フォード」。
またジャッキー・ロビンソンに対する多くの暴言、野次を飛ばす、フィリーズの監督ベン・チャップマン役には、「アラン・テュディック」。
彼は、声の出演が非常に多く、ディズニー映画「シュガー・ラッシュ(2012)」を機にすべてのディズニー映画に声優として起用されている。
スタッフ・基本情報
監督 | ブライアン・ヘルゲランド |
脚本 | ブライアン・ヘルゲランド |
製作 | トーマス・タル |
製作国 | アメリカ |
日本公開日 | 2013年11月1日 |
上映時間 | 128分 |
ジャンル | スポーツ |
「42 〜世界を変えた男〜」サブスク配信状況 7社
動画配信サービス | 配信状況 |
---|---|
U-NEXT | ◯ |
Hulu | ✕ |
Netflix | ✕ |
Amazonプライムビデオ | ○ |
Disney+ | ✕ |
DMM TV | ✕ |
【TSUTAYA DISCAS】 | ○ |
配信状況は変更の恐れがあります。各サイトで確認をおすすめします!
「42 〜世界を変えた男〜」主な登場人物
ジャッキー・ロビンソン…チャドウィック・ボーズマン
黒人だけの「ニグロリーグ」でプレーする野球選手。レイチェル・ロビンソンの夫。
ブルックリン・ドジャースのGMである、ブランチ・リッキーに「野球選手として」高く評価される。
その後、黒人選手初となる「ブルックリン・ドジャース」の傘下への入団が決定し、メジャー昇格を目指す。
↓ブルックリン・ドジャースのニューエラキャップ!
ブランチ・リッキー…ハリソン・フォード
ブルックリン・ドジャースのGM(ゼネラルマネジャー)。
黒人野球選手の能力を高く評価している。入団させれば、戦力アップ出来ると確信している。
そこで多くの黒人選手の中から、ジャッキー・ロビンソンが選出される。
レイチェル・ロビンソン…ニコール・ベハーリー
黒人野球選手初のメジャーリーグ昇格を目指す、ジャッキー・ロビンソンの妻。
献身的に彼を支え、いつでも味方でいる。
「42 〜世界を変えた男〜」あらすじ
1947年。ブルックリン・ドジャースのGM、ブランチ・リッキーは、周囲の反対を押し切って黒人選手、ジャッキー・ロビンソンと契約する。白人しかおらず、周囲の全てから敵視される中、彼は屈することなくプレーをし、自らの存在を証明していく。
「Filmarks」より
「42 〜世界を変えた男〜」感想
以降、ややネタバレを含む感想になります。
黒人差別のえぐさがヤバい。
「グリーンブック」とかでもひどかったけど、もっとひどい気がした。
でも彼のメジャーリーグでの活躍のあと、「人種差別の禁止となる法律」ができたり「ニグロ・リーグ(黒人だけのリーグ)が無くなったり」した。
まさに「世界を変えた男、タイトル通りだと思った。
とまぁここからは「見どころ感想」3つ紹介していきます!
我慢、我慢、我慢。そして背番号「42」。
野球のプレー、実力で見返す!
ニグロリーグで野球をプレーするジャッキー・ロビンソンは、ブルックリン・ドジャースのGM/ブランチ・リッキーにスカウトされる。
ジャッキー・ロビンソンは、ブルックリン・ドジャースの傘下とマイナー契約を結び、黒人選手初となるメジャーリーガーを目指すことになる。
しかし1945年当時は、人種差別が横行し、世間や白人選手からはとてつもない避難を浴びる。
地域によっては、「黒人と白人が一緒にプレーしてはいけない」。逮捕されるところまであった。
野球の試合中も、「故意にボールを当てられたり」「施設に泊まれない」「白人観客による野次・ブーイング」など、さまざまなところで差別行為を受ける。
それでもジャッキー・ロビンソンは、ブランチ・リッキーの言葉「やり返さない勇気」を胸に、野球選手として、忍耐強くプレーし続けた。
そして迎えた1947年ブルックリン・ドジャースは、ジャッキー・ロビンソンと契約。背番号「42番」を付ける。
「42」の背中がかっこよすぎた!!
もうメジャー昇格までずっと我慢。ヘルメット無しで頭部へのデットボールとか下手すると死んじゃうよ。
いろいろ序盤はきついところがあるけど、後半になるにつれジャッキー・ロビンソンが憧れの人物に変わっていくのが、最高にほっこりする。
白人とか関係なしに子どもたちからの人気が強いのも、こっちまで嬉しくなってきた。
成績で見返す。誰よりも周りを黙らせることが出来ることだと思いました。
さらに彼に影響を受けた黒人少年が、メジャーリーグで活躍するなど、多くの人に「夢」と「希望」を与えた。
リッキー会長の偉大さ
耐え抜いたジャッキー・ロビンソンもすごいけど、黒人選手を入団させたリッキーも偉大。
先ほども記述したように、1945年当時の人種差別は恐ろしいものです。
トイレが「有色人種専用」と「白人専用」があり、観客席も「有色人種専用」と「白人専用」で分かれている。
とにかく接触自体を避けるのが当たり前だった。
白人だけでプレーをしているメジャーリーグへ黒人選手の昇格は、ありえないことだった。
それを破壊したのが、GMのブランチ・リッキー。
しかし、そのための犠牲も図りしれず、チームメイトはトレードで放出。ジャッキーがオープン戦で打率「.625」打っても昇格が叶わない、など順風満帆ではない。
それでも諦めず、ジャッキーを支え続けたリッキー会長も「世界を変えた立役者」。
ハリソン・フォード最高かよ!
野球を愛し、球団を愛す「ブランチ・リッキー」を見事に演じている。
今では当たり前だが、選手を「白人」と「黒人」として見ないで、「1人の選手」として見る。
良い成績が出れば使う。これをやってのけた素晴らしい人物。
「子」は「親」を見て育つ
「子供は親をしっかり見ていると」強く思うシーンが、観ていて考えさせられる。
ブルックリン・ドジャースの遊撃手(ショート)を守るリースは、ファンから脅しの手紙が届く。
彼は、「普通に野球がしたい」とブランチ・リッキーに相談をした。
するとリッキーは、3つのファイルを出した。そこにはジャッキーの「ファンではない人」からの手紙がとじられていた。
手紙の内容は、ほとんどが脅迫。ジャッキーはもちろんそのことを知っていた。
それでも野球をするために、手紙には目をつむり、我慢を続けていたことをリースは知る。
そして、「ブルックリン・ドジャース」と「シンシナティ・レッズ」のビジターでの1戦。
レッズファンから「お前などいらない」「球団から出ていけ」など野次がジャッキーに向けられた。その中には、親のマネをして言葉を発する少年もいた。
守備についたリースは、野次を聞き、ジャッキーのもとに近づく。そして彼はジャッキーと肩を組み、「野球をしよ」と声を掛ける。
続けてリースは、応援に駆けつけた家族に「自分がどんな人間なのかを知らせたい」と言い、ジャッキーに感謝の気持を伝えた。
最後「明日はみんなで42番をつけよう。見分けがつかない」と言い、ジャッキーの元から離れた。
「これからを見据えたリース」と「差別を続ける親」
どちらの子供が時代に適応していくかは、一目瞭然。
リースの肩組みまじでかっこいい。
ジャッキーの辛さを知ったからこそ、出来た行動。その裏には、リッキーの存在もまたでかい。
一気に社会は変わらない。でもリースのような人が「1人、また1人」と少しづつ変化が与えると感じた。
「42 〜世界を変えた男〜」まとめ
「☆5/☆5」。満点だね!最高の映画だった。
野球好きはもちろん、いろいろな人が観るべき作品。
ジャッキー・ロビンソンのメジャーデビューがなければ、今現在ももっと「人種差別」がひどかったかもしれない。
彼の功績は、後世に引き継いでいかなければならないと思った!
コメント